とうとう

とうとう
I
とうとう【丁丁】
木を切る音や杭を打ったりする音などが響きわたるさま。 ちょうちょう。

「朝霧や杭(クイゼ)打つ音~たり/蕪村句集」

II
とうとう【偸盗】
〔「とう(偸)」は漢音〕
ちゅうとう(偸盗)
III
とうとう【到頭】
最終的な結果として物事が実現した, あるいは実現しなかったという意を表す。 ついに。 結局。

「~ここまで来てしまった」「ずいぶん待ったが~来なかった」「~承諾してしまった」

IV
とうとう【幢幢】
ゆらゆらとゆれるさま。

「満目の紫焔~として/自然と人生(蘆花)」

V
とうとう【東塔】
〔仏〕
(1)東西二つある塔のうち東にあるもの。
(2)延暦寺の霊域を三つに分けたものの一。 西塔(サイトウ), 横川(ヨカワ)に対し, 一山の中央部を占める。 根本中堂・大講堂・一乗戒壇院・浄土院・大乗院などがあり, 東塔止観院と総称する。
VI
とうとう【洞洞】
穴があいたようにうつろなさま。 また, 奥深く暗いさま。

「黒(コク)~たる大坑に臨める如く/即興詩人(鴎外)」

VII
とうとう【滔滔】
(1)水が勢いよく, また豊かに流れるさま。

「~と流れる大河」

(2)よどみなく話すさま。 弁舌さわやかなさま。

「~とまくし立てる」「~と雄弁を揮(フル)つて/片恋(四迷)」

(3)物事がある方向によどみなく流れゆくさま。

「~たる時代の流れ」

VIII
とうとう【疾疾】
〔「とくとく」の転〕
早く早く。

「~まかり出でよ/平家 1」

IX
とうとう【瞳瞳】
〔「とうどう」とも〕
朝日のきらめくさま。

「旭日の~として昇れるを見る/日光山の奥(花袋)」

X
とうとう【等等】
〔接尾語「等」を重ねて強めた言い方〕
名詞およびこれに準ずる語に付いて, 並べあげた同類のものがまだ他にもあること, またそれらを省略して例示する意を表す。 等等(ナドナド)。

「英・米・独・仏~の欧米各国」

XI
とうとう【蕩蕩】
(1)広く大きいさま。 広々としているさま。

「~たる大河」

(2)ゆったりしているさま。 穏やかなさま。

「王者の民~たりと云ふ句の価値を始めて発見するから/吾輩は猫である(漱石)」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

Игры ⚽ Нужно решить контрольную?

Share the article and excerpts

Direct link
Do a right-click on the link above
and select “Copy Link”